ヘナ前の頭皮マッサージ|アーユルヴェーダの5つのマルマを意識した3分ケア
ヘナをする日は、髪だけでなく頭皮にも触れる時間にしてみませんか。
40〜50代になると、白髪だけでなく、頭皮の乾燥や硬さなど、髪が生えている土台そのものが気になり始めます。
そんなときに取り入れたいのが、ヘナを塗る前の頭皮マッサージです。
今回は、インドの伝統医学であるアーユルヴェーダで大切にされてきた「マルマ」を意識しながら、3分でできる頭皮ケアをご紹介します。
使うのは、ヘナオイルまたは肌に合う植物性オイルです。
難しい手技は必要ありません。
大切なのは、強く揉むことではなく、オイルをなじませながら指の腹で頭皮へやさしく触れることです。
目次 ▶
アーユルヴェーダでは頭部のケアが大切にされてきました
アーユルヴェーダでは、身体にオイルを塗布してマッサージする「アビヤンガ」が古くから行われてきました。
その中でも、頭部にオイルを使うケアは大切な習慣のひとつとして伝えられています。
髪だけを見るのではなく、頭皮に触れ、自分の状態へ意識を向ける。
ヘナをする前の数分は、そんなアーユルヴェーダの考え方を日々のケアに取り入れやすい時間です。
そして、頭部をケアするときに知っておきたいのが「マルマ」です。
マルマとは
アーユルヴェーダでは、全身に107の「マルマ」があるとされています。
マルマは、筋肉、血管、靱帯、骨、関節などが交わる重要な部位として古典に記されてきました。
一般的には「アーユルヴェーダのツボ」と説明されることもあります。
ただし、中国医学の経穴と同じものではありません。マルマは、アーユルヴェーダ独自の身体観から生まれた考え方です。
また、古典に記されたマルマは、もともと「強く刺激すれば効く場所」として整理されたものではありません。
身体の中でも特に大切に扱うべき場所です。
現在のマルマケアでは、そうした場所へオイルをなじませ、やさしく触れる方法が取り入れられています。
今回は頭から首にあるマルマの中から、ご自宅でも位置を確認しやすい5つを取り上げます。
※ここでご紹介するマルマの働きは、アーユルヴェーダで伝えられてきた考え方に基づくものです。それぞれのマルマに医学的な治療効果が確認されているという意味ではありません。
ヘナ前に意識したい5つのマルマ
1.眉間にある「スタパニ」
スタパニは、左右の眉の間にあるマルマです。
眉間の中央付近を目安にします。
アーユルヴェーダのマルマケアでは、心を静かにし、意識を内側へ向けるために触れられるポイントのひとつです。
慌ただしく過ごしていた時間から、自分をいたわる時間へ。
ヘナ前の頭皮ケアを始める最初のポイントとして取り入れます。
ヘナオイルまたは植物性オイルを少量なじませた指を、眉間へそっと置きます。
押し込まず、呼吸をしながらやさしく触れます。
2.こめかみにある「シャンカ」
シャンカは、左右のこめかみにあるマルマです。
眉尻と耳の間にある、少しくぼんだ部分を目安にします。
アーユルヴェーダでは頭部の重要なマルマのひとつとされ、マルマケアでは緊張した気持ちを落ち着かせたいときなどにやさしく触れられています。
両手の指の腹を左右のこめかみに置き、小さな円を描くようにゆっくり動かします。
こめかみは強く刺激しません。
オイルを薄くなじませながら、心地よい程度の力で触れます。
3.頭頂部にある「アディパティ」
アディパティは、頭頂部の中央付近にあるマルマです。
頭の一番高いところ、つむじ周辺を目安にします。
アーユルヴェーダでは、頭部の中でも特に重要なマルマとして扱われ、プラーナ(サンスクリット語で「呼吸」。生命エネルギーや活力そのもの)や意識と関わる場所と考えられてきました。
マルマケアでは、頭や心を穏やかに整える目的で触れられるポイントです。
両手を頭頂部へ移し、指の腹を頭皮へ置きます。
髪の表面をこするのではなく、指を頭皮につけたまま皮膚ごとゆっくり前後左右へ動かします。
4.頭部に広がる「シマンタ」
シマンタは、ほかの4つとは少し異なります。
1か所の点ではなく、頭蓋骨の骨と骨が接する縫合部に沿って存在するマルマです。
アーユルヴェーダでは5つのシマンタがあるとされ、頭部の大切な場所として扱われてきました。
現在のマルマケアでは、頭全体へ意識を広げながら触れるポイントとしても取り入れられています。
自分で細かな縫合線を探す必要はありません。
両手の指を大きく広げ、前頭部、側頭部、頭頂部、後頭部へと少しずつ位置を変えます。
オイルを薄くなじませながら、頭皮全体を包むようにゆっくり動かします。
5.後頭部と首の境目にある「クリカティカ」
クリカティカは、頭と首がつながる部分に左右1か所ずつあるマルマです。
後頭部の骨の下、首との境目付近を目安にします。
アーユルヴェーダでは、頭と首をつなぐ重要な場所として扱われています。
特に、頭を支える首まわりと関係するマルマです。
両手を後頭部へ回し、首の付け根へ指の腹を添えます。
強く押すのではなく、頭の重さを手で支えるようにゆっくり触れます。
3分でできる|5つのマルマをめぐるヘナ前の頭皮マッサージ
ここからは、5つのマルマを順番にたどりながら、3分間の頭皮マッサージを行います。
用意するのは、ヘナオイルまたは肌に合う植物性オイルです。
オイルをたっぷり使う必要はありません。
少量を手に取り、指の腹になじませてから始めます。
頭皮をオイルで覆うのではなく、指がなめらかに動く程度を目安にします。
AVANTHUSでは、乾燥が気になる方のヘナケアとして、ヘナ前にヘナオイルを頭皮へなじませる方法もご案内しています。
0:00〜0:30 スタパニ
オイルをなじませた指の腹を、眉間へそっと添えます。
ゆっくり呼吸をしながら、軽く触れて離します。
最初の30秒は、頭皮マッサージを始める準備の時間です。
0:30〜1:00 シャンカ
両手を左右のこめかみへ移します。
指の腹を置き、小さな円を描くようにゆっくり動かします。
オイルをなじませながら、力を入れずに行います。
1:00〜1:30 アディパティ
両手を頭頂部へ移します。
指の腹を頭皮につけたまま、皮膚ごと前後左右へゆっくり動かします。
髪をこするのではなく、頭皮を動かすのがポイントです。
1:30〜2:10 シマンタ
両手の指を大きく広げます。
前頭部から側頭部、頭頂部、後頭部へ少しずつ場所を変えていきます。
指の腹で頭皮を捉え、頭全体を包むようにゆっくり動かします。
オイルも頭皮全体へ薄くなじませます。
2:10〜2:40 クリカティカ
両手を後頭部へ移します。
頭と首の境目へ指の腹を添え、頭の重さを支えるようにやさしく触れます。
強く押し込んだり、首を大きく動かしたりする必要はありません。
2:40〜3:00 頭皮全体を包む
最後に両手で頭を包みます。
指の腹を頭皮につけ、前後左右へゆっくり動かします。
3分経ったら、頭皮マッサージは終了です。
そのまま、いつものヘナケアへ進みます。
頭皮マッサージは強くする必要はありません
「マッサージ」という言葉から、硬いところを強く揉みほぐすイメージを持つ方もいらっしゃいます。
今回のマルマを意識したケアでは、強さを求めません。
マルマはもともと、アーユルヴェーダで大切に扱われてきた身体の重要な場所です。
指先ではなく、指の腹を使います。
爪を立てず、頭皮をゴシゴシこすらず、皮膚そのものをゆっくり動かします。
痛みを我慢するほど押す必要もありません。
頭皮に赤み、傷、湿疹、強いかゆみなどがあるときは、マッサージを控えて頭皮を休ませてください。
オイルも肌との相性があります。
はじめて使う植物性オイルは、ヘナ当日に初めて使用するのではなく、事前に肌との相性を確認しておくと安心です。
40〜50代からは、髪だけでなく頭皮にも触れる
白髪が増えてくると、鏡を見るたびに髪へ目が向きます。
次に染める時期や、伸びてきた白髪ばかりが気になってしまう方も少なくありません。
けれど、毎月のヘナの日は、髪だけでなく頭皮そのものへ触れられる日でもあります。
実際に手を当ててみると、普段ほとんど触れていなかった場所にも気づきます。
こめかみ。
頭頂部。
後頭部。
首との境目。
まずは、自分の頭皮へ意識を向けることから始めます。
当店では、ヘナを単なる白髪染めとしてではなく、髪と頭皮をいたわる自然ケアとしてご提案しています。
だからといって、毎日のケアをいくつも増やす必要はありません。
「ヘナの日には、塗る前に3分だけ頭皮に触れる」
それくらいから始めてみてください。
まとめ ヘナの日を、頭皮をいたわる日に
アーユルヴェーダで大切にされてきた頭部へのオイルケアと、身体の重要な場所とされるマルマ。
特別な施術として考えなくても、毎月のヘナケアの中に取り入れることができます。
ヘナオイルまたは植物性オイルを少量手に取り、5つのマルマを意識しながら、3分だけ頭皮へゆっくり触れる。
大切なのは、強く揉むことではありません。
自分の手で、自分の頭皮へやさしく触れる時間をつくることです。
白髪を染めるためだけの時間から、髪と頭皮、そして自分自身をいたわる時間へ。
毎月のヘナの日に、無理なく取り入れてみてください。